公益社団法人 仙台青年会議所 広報誌 のぞみ

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公益社団法人 仙台青年会議所
広報誌 のぞみ

『自分たちが住み暮らすまちを自分たちで作っていきませんか?』

仙台青年会議所が、過去に実施した事業の現在の姿を追いかける本コーナー。

本号では、2022年度持続可能な仙台(まち)創造委員会にて立案・実施し、AWARDS JAPAN 2023にて、「最優秀LOM個人能力開発プログラム」を受賞するとともに、全てのノミネートの中から「準グランプリ」にも輝いた事業である『若者によるまちづくり「Sendai Future Generations」』、通称「SFG」の「今」を、実際に活動を続けるメンバーに取材いたしました。

SFGとはどういった組織になりますか?

SFGは、若者によるまちづくりをテーマに、2022年に事業がスタートしました。他の団体はまちづくりの企画までは行っても実際に事業を実施するに至らないことが多いようです。SFGは、仙台青年会議所の方々の支援のもと、参加したメンバーが自分たちで考えた事業を実際に実行まで移すことができる唯一無二の団体といえます。

この2年間でどのような事業を実施してきましたか?

初年度は、メンバーが、「住」、「食」、「観光」、「子育て・教育」の4つのグループに分かれ、それぞれがまちの課題解決事業に取り組みました。
「住」チームでは、「ゴミ拾い」×「ウオーキング」という事業を実施し、まちをクリーンにすることと市民の健康維持をマッチングしました。
「食」チームでは、仙台ゼリー探検隊を結成し、ゼリーを仙台の新たな名物とすべく、仙台で提供されているゼリー商品のPRやゼライスさんにご協力いただき新商品を開発、SDGsウィークでの商品配布等を行いました。
「観光」チームでは、仙台市で体験できるコンテンツを商品としたガチャガチャを設置する仙台体験ガチャプロジェクトを企画立案しました。
「子育て・教育」チームでは、パパの子育て推進のため、パパと子どもでギターづくりを行うとともに、パパ座談会を実施しました。

2年目は、仙台青年会議所の事業からは独立し、受動喫煙防止とたばこのポイ捨てを防ぐため、分煙化を推進する提言書を仙台市に提出し、取材も受けました。また、ゼリー探検隊の活動は引き続き継続し、カフェのゼリー商品をPRする活動がTVにも取り上げられ、生放送へ出演しました。仙台青年会議所が主催する仙台七夕花火祭りにおいては、ゼフルーツゼリージュースを制作・販売しました。さらに、仙台市で初の試みとなる、こどもたちが自ら食のメニューを考え、調理し、販売する仙台こども屋台選手権を主催し、KHBさんのお祭りにて2日間出店しました。多くの子供たちにご参加いただくとともに、ほとんどの商品が売り切れとなり、大盛況でした。
現在は、本年度に実施する事業について、月1の定例会で議論し検討しています。
いつでも新規メンバーを募集しています(笑)

活動する為には資金が必要になると思いますが、その財源はどこから出てきましたか?

初年度において、食チームの仙台ゼリー探検隊は、仙台市のユースチャレンジプロジェクトを申請し、いただいた補助金30万円を使いながら事業を実施しました。他のチームは仙台青年会議所からいただいた事業資金と、事業への参加料で費用を賄いました。
2年目において、仙台七夕花火祭りにて販売した際には、自分たちで出資して販売し、黒字化できました。原価計算等非常に勉強になりました。
そして、こども屋台選手権では、仙台青年会議所OBの坂部さんが、多くの方々から協賛金を集めていただき、これを資本に活動を展開しました。

SFGの活動規模についてはどのようなものですか?

スタート当初は、大学生から若手社会人まで約30人がSFGに参加していました。
2年目以降はメンバーが減少し、学生8人、JCの方も含め10人前後で活動をしています。
メンバーが絞られたことで機動力が上がり、団結力も強まりました。1年目は仙台青年会議所からのサポートが充実していましたが、2年目は自分たちが中心となって活動する必要がありましたので、積極性、自主性が養えたと感じています。
活動規模を拡大するため、大学の掲示板でのメンバー募集を行うなど取り組んでいます。
また、SNSでの発信や、高校生年代への発信、ある活動が終わる団体へのアプローチなどをできたらと思っています。

SFGを通したご自身の成長について教えてください。

東北学院大学2年:柴田萌さん

SFGに加入するまで、社会人と接する機会がほとんどなく、人と話すことが鍛えられたと感じています。自分の意見をいうこと、敬語も含め、加入当初と比べ大きく成長したなと思います。
七夕花火祭りでの商品販売では、原価計算や営業等、アルバイトでは経験できないため勉強になりました。
こども屋台選手権では、こども達が作りたいメニューを保健所に伝える際の表現や、保健所からのリクエストを保護者の方に伝える表現など、相手のことを考えながらの言葉選びを学ぶことができました。
また、社会人のイメージがこれまで湧いていませんでしたが、多くの社会人の方と接することができ、様々な仕事の仕方があることも学べました。
数年後には社会人になりますが、地元の問題をよく考えることができ、将来への不安が、減ったように思います。

東北学院大学2年:柴田花さん

私も、説明力が養えたように思います。保健所の言葉を、いかにわかりやすく文章にまとめ保護者に伝えるかということが、苦労したところでもありますが、学びの多かった部分でもあります。また、言葉遣いやメンバーをまとめる力が身についたと思います。
これまで、地元のこと、社会のこと、働く人のことを知らず、漠然とした不安を抱えていました。SFGは、社会人へのイメージもある程度持つことができ、これまで知らなかったことを知ることで、漠然とした不安が減りました。SFGのような、地域の方々や、そこで働く方々と接することのできる団体が少ないので、大変貴重な存在だと思いますし、加入してよかったと思っています。

SFGのこれからの展望はありますか?

現在在籍しているメンバーの多くが来年で大学3年になり、就職活動を行っていかなければなりません。SFGの活動は続けていきたい気持ちはありますが、こども屋台選手権の規模の活動を本年度も続けられるかはまだ分かりません。
}しかしながら、これまでも述べてきたとおり、SFGは大変貴重な団体ですし、新たなメンバーが加入し、形を変えても、組織が存続し、活動が続いていくことを望んでいます。
2年間活動してみて、自分でアイデア出すのが苦手と感じるメンバーも多くいます。今いるメンバーが主導していく形から、新しい世代がやっていきたい活動に取り組んでいく形に変化していければと考えています。いずれにしろ、現在在籍するメンバーは、何らかの形でサポートとして関わっていきたいと考えています。

最後にSFGの魅力について教えてください。

まずは成長だと思います。自発的に自分たちでやらないと進まないという面は自己の成長につながると思います。
また、仙台青年会議所を始めとする社会人の方々と交流したり、運営したりと、日常生活では経験することがないことを経験できます。
そして、他団体との違いでもあると思いますが、企画だけで終わらず、実行まで行うことが最大の魅力です。失敗することももちろんありますが、事業が成功したと感じた時の達成感はかけがえのないものです。

記者総括

この度は、持続可能な仙台(まち)創造委員会が実施した、若者によるまちづくり「Sendai Future Generations」、通称SFGを、追いかけてみました。これまでの活動や今後の展望、メンバーの感じていることなどをインタビューさせていただき、しっかりと“運動”として歯車が回っているように感じました。
この度インタビューをさせていただいた柴田萌さん、柴田花さんご協力ありがとうございました。
記事内にもあるとおり、SFGの活動を通した自己成長による心境の変化があり、今後についてもSFGだけでなくこの仙台を引っ張っていくリーダーとしての活躍を期待しております。

最後になりますが、きっかけは何であれ、どんな組織であれしっかりと同じモチベーションを維持して取り組むというのは中々難しいことです。後世にSFGを残していきたいという想いは文章では伝わりにくいですが、強く感じられました。

今後、様々な壁が出てくると思いますが、この経験を活かして乗り越えていってほしいと思います。頑張ってください!!
読者の皆様、SFGへの温かいご支援よろしくお願いいたします。

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