公益社団法人 仙台青年会議所 広報誌 のぞみ

公益社団法人 仙台青年会議所 広報誌 のぞみ

公益社団法人 仙台青年会議所
広報誌 のぞみ

「未来のための連携」

国連で持続可能な開発目標(SDGs)が採択された9月25日(Global Goals Day)を含む1週間は、SDGs週間(世界的にはGlobal Goals Weekと言われる。)と呼ばれ、世界中でSDGsへの意識を高め行動を起こすきっかけにしてもらうために様々な事業が行われています。公益社団法人仙台青年会議所はSDGsを推進しており、SDGs週間に合わせて、多くの企業や団体を巻き込む「SENDAI SDGsWeek」を、2022年9月、2023年9月に、2年続けて開催しています。

本コーナーでは、SDGsの推進のため、仙台青年会議所と連携していただいている環境省東北地方環境事務所長の田村省二様を仙台青年会議所の事務局にお招きし、取材させていただきました。

【環境省について】

髙橋委員長:初めに、田村さんの日々どのような業務を行っているでしょうか。

田村様:わが国を代表する自然の風景地の一つとして三陸復興国立公園が、青森県から宮城県にかけて指定されており、宮古市、八戸市、大船渡市、石巻市内に職員を配置して、自然環境の保護と利用の増進を図っています。

髙橋委員長: 先日、初めて三陸道を通りましたが、全線が繋がって便利になりましたね。

田村様: そうですね。三陸道は長い間「ミッシングリンク」と言われていましたが、現在は青森から宮城まで繋がっています。

国立公園と合わせて「みちのく潮風トレイル」という全長1000キロ以上のロングトレイルを環境省が設定しています。全線が開通して、本年6月でちょうど5周年を迎えます。このトレイルは、青森県八戸市の蕪島から福島県の松川浦まで繋がっていて、国内外から多くのハイカーが訪れています。

髙橋委員長: 1000キロ以上もあるなんて驚きです!歩ききるにはどれくらいの時間がかかりますか?

田村様: 一気に歩き通すと1ヶ月ほどかかります。私は週末ごとに仙台駅前から高速バスで目的地まで移動し、歩き切るのに9か月かかりました。素晴らしい景色や地域の文化に触れることができ、本当に良かったです。

元々環境省の出先は、国立公園の管理を厚生省時代から行っていまして、東北だったら十和田八幡平、磐梯朝日、三陸復興の3つの国立公園を管理しています。この他、世界自然遺産の白神山地や国指定鳥獣保護区の管理をしています。

髙橋委員長:所長の部署はおよそ何名くらいの方が働いていらっしゃるのですか?

田村様:出先も含めると全体で約100名近い職員がいます。

【連携協定について】

髙橋委員長:仙台青年会議所と連携協定を結ぶこととなった経緯を教えてください。

田村様:仙台青年会議所主催のSENDAI SDGsWeek2022~未来を考える1週間~(2022.9)の開会式で、西村明宏環境大臣(当時)が挨拶する機会をいただきました。その際、私は大臣に随行し、当時の八重樫 司 理事長(第71代)と名刺交換させていただきました。後日、職場からほど近い貴事務所に伺い、環境面での連携が何かできないかと相談させていただきました。その相談が発展し、2022年の年末、SDGsへの取り組みを連携・継続できるよう協定締結させていただくことになりました。

 

髙橋委員長:連携協定を組んで、貴省にとってどのようなメリットがありましたか。

田村様:多くの事業者や市民に向けて、情報発信する機会をいただけたことが大きなメリットです。

具体的には、昨年春、理事会の場で脱炭素移行の取組のお話をさせていただいた他、昨年9月のSENDAI SDGsWeek2023~未来のために一歩前へ~におけるトークセッションにもお声掛けをいただき、当所の井上直己統括環境保全企画官が、脱炭素を始めSDGsの取り組みの必要性について、一般向けに発信する機会をいただきました。

 

髙橋委員長:仙台青年会議所との今後の連携の方法について、考えられていることはありますか。

田村様:今後ますます脱炭素、生物多様性保全、循環経済の統合的な取り組みの必要性が増してきますが、どのような取り組みをして良いかわからないという事業者の方も多いと思います。環境省のみならず、他省庁にもお声掛けして、具体的な支援策について紹介をするセミナーでお話をする機会をいただければ、お互いにとってメリットがあるかもしれないと思っています。

【SENDAI SDGsWeekについて】

(仙台青年会議所としては、主催団体の設立も並行し2028年以降の自走を目指しながらSENDAI SDGsWeekに取り組んでいきたいと考えております)

髙橋委員長:貴省がSDGsを推進するために行なっている取り組みを教えてください。

田村様:環境省の取組は直接的には、以下のゴールの実現に向けた施策を実行しています。

SDGs6「安全な水とトイレを世界中に」

SGDs7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」

SDGs12「つくる責任 つかう責任」

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」

SDGs14「海の豊かさを守ろう」

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」

SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」

については、行政として直接取り組んでいるところです。

一方、脱炭素などの施策は、地域課題を解決することと合わせて実施することを重視しており、例えば、ゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、ゴール11「パートナーシップで目標を達成しよう」なども含め、その他のゴールの実現にも資する形で政策を進めていくことを旨としています。

 

髙橋委員長:貴省としては、仙台青年会議所が取り組んでいるSENDAI SDGsWeekをどのように捉えていますかご教示ください。

田村様:事業者のみならず、市民を含めた不特定多数の方に対して、SDGsに関する普及啓発をする場を1週間にわたって設ける大きなイベントであり、そのご尽力に敬意を表したい。多くの人を、気候変動問題をはじめとする環境問題の話を聞く場に来てもらうことは容易ではないですが、芸能人を交えたトークショーを開催するなど判りやすく伝えることを有効に行っていらっしゃるなと思っております。

 

髙橋委員長:貴省が考えるSENDAI SDGsWeekのメリットや必要性を教えてください。

田村様:環境省が主催するイベントは環境に興味がある人ばかりが参加し、環境に関心が無い人は集まりにくいですが、ぶらんど~む一番町商店街といった人通りの多い繁華街で、不特定多数の市民にメッセージを伝えることは情報発信の場として非常に有効であり、そうした場での登壇や講演の機会などを今後ともいただければ幸いです。

髙橋委員長:過去2年間の仙台青年会議所の取り組みをご覧になって、今年以降の取り組みにあたり、改善していった方がいいと考えることがあれば教えてください。

田村様:SDGsの様々なゴールについて語る上では、「食」は多くの人の関心を寄せやすい題材として有効です。セッションの一つに「食」をとりあげ、当事務所のみならず、東北農政局にも声掛けをして、「食」について語るセッションを設けると良いのではないかと思います。

 

(参考に、3月にオンライン開催をした「食のサステナビリティ推進フォーラムin東北」の講演資料などを掲載したウエブのリンクをお示しします。

https://tohoku.env.go.jp/topics_00090.html

 

髙橋委員長:貴省としては、これまでのSENDAI SDGsWeekにどのような想いで参加されましたか?(またどのような方法で参加されましたか?)

田村様:一人でも多くの皆さんに、止まらない気候変動、生物多様性の消失を前にした人類の危機的状況を知っていただき、それに対して皆で一緒に行動を起こすことは楽しいことなのだということを、少しでも知ってもらいたいという想いで参加してまいりました。

 

髙橋委員長: SENDAI SDGsWeekに対し、今後どのような方法で関わっていただくことが可能でしょうか。

田村様:後援名義、職員による登壇、資料提供、情報発信などでお願いできればと思います。

 

髙橋委員長:今後SENDAI SDGsWeekに期待することを教えてください。

田村様:サステナビリティへの関心を寄せる若者達の活躍の場の提供になるのではないかと期待しています。

【最後に一言お願いします!】

髙橋委員長:SDGsについての今後の展望を教えてください。

田村様:二酸化炭素の排出削減目標、生物多様性保全のための30by30目標を含め、2030年というSDGsの目標年限に近づくにつれて、SDGs達成に向けたアクションの強化の必要性が叫ばれていくのだろうと想像します。特にSDGs17のパートナーシップの推進が鍵であり、分野を越えた連携を一層進めていけるように尽力したいと思います。

 髙橋委員長:仙台青年会議所の現メンバーや、今後加入するメンバーに対してメッセージをいただければ幸いです。

田村様:社会課題に向き合って活動をされている皆さんの日々のご尽力に感謝いたします!

 髙橋委員長:市民の方々に対するメッセージをいただければ幸いです。

田村様:地球温暖化や、生物多様性への保全、サーキュラエコノミーなど身の回りの自然環境の状況をまずは知り、身近な家族や友達と話し、望むべくは仲間と一緒に行動すること、そこにはワクワクや楽しいことが待っています。是非、楽しく一緒になって行動していきましょう!